脳血管障害(詳細版ダイジェスト)

Ⅰ.病気と運転

表)一定の病気等➀脳血管障害

現在の日本では、道路交通法を中心として、自動車の運転についての法律が定められています。2014年(平成26年)に道路交通法が改正され、脳血管障害は「自動車等の安全な運転に支障をおよぼすおそれがあり、運転免許の取り消しまたは停止の理由となる病気(一定の病気等)」に該当することが明示されました。

現在の日本において、脳血管障害の発症後に運転再開をする場合、免許センター(公安委員会)の運転適性相談を受けることが推奨されています。

Ⅱ.脳血管障害後の運転再開の流れ

図)脳血管障害発症後の運転再開の流れ

道路交通法において脳血管障害は一定の病気等に該当するため、運転免許の有効期限の期日に関わらず、運転再開の前に免許センターの運転適性相談を受けることが推奨されています。
はじめに免許センターによる運転適性相談を受け、次に医療機関において診断書の作成を行います。その後、医師による診断をともに免許センターが運転再開の可否についての最終判断を行います。

Ⅲ.当院における運転支援

Ⅲ-1.運転支援の意義

図)運転支援の意義

当院における運転支援には➀自動車運転リハビリテーション(以下.運転リハビリテーション),②運転適性の評価の2つの意義があります。病気の後遺症に対してリハビリテーションを行い、機能回復により運転の可能性を高めた後に、残存する機能で運転再開が可能か否かを判断します。当院における運転支援では脳血管障害発症後の機能回復に重点を置くことが特徴となります。

Ⅲ-2.当院における運転訓練プログラム

図)当院における運転訓練プログラム

運転リハビリテーションとは「病気の後遺症により自動車の安全な運転に支障を来した患者に対して、運転再開を目的として行われるリハビリテーション」と定義されます。
当院における運転リハビリテーションの特徴は①運転再開に導くための段階的な専門訓練プログラム(以下、運転訓練プログラム)、②ドライブシミュレーター(Hondaセーフティナビ)を用いたリハビリ訓練となります。

当院における運転訓練プログラムにおいて達成すべき目標は①身体障害の改善、②高次脳機能障害の改善、③運転能力の再獲得の3項目であり、➀ → ② → ③の順序で段階的なアプローチを行い、患者の残存する能力に応じた適切な難易度の訓練を行います。

Ⅲ-3.運転適性の評価

図)当院における運転適性の評価

当院において➀身体機能の評価,②神経心理学的検査,③ドライブシミュレーターによる評価を行います。その後、連携機関において④視力・視野検査,⑤教習所による実車評価,⑥免許センターで運転適性相談を行います。

①~⑥の結果、運転再開が可能と判断された場合、医師が診断書を作成した後に運転再開が可能となります。

Ⅳ.相談窓口

Ⅳ-1.運転支援の概要

表)運転支援の概要

当院における運転支援には運転リハビリテーション,運転適性の評価の2つの意義があります。現在、当院では➀外来診療,②入院診療の2つの方法で運転支援を行っております。

入院診療による運転支援では、運転リハビリテーション、運転適性の評価の両者を行います。しかし、外来診療では時間的な制限により運転リハビリテーションを行うことは困難であり、外来診療における運転支援では主に運転適性の評価を行っています。

Ⅳ-2.問い合わせ窓口

運転支援を希望される場合は、事前に診療予約をお取りいたしますので、桔梗ケ原病院地域医療連携室(電話:0263-54-0012、メール:renkeishitsu@keijin-kai.jp)までご相談ください。

Ⅳ-3.当日に必要となるもの

  • 現在服用中の薬がわかるもの(服薬手帳など)
  • 紹介状(可能であればご持参ください)

※診療当日は①病気の経過,②普段の様子をお聞きする必要があります。可能であれば御家族同伴で病院を受診することをお勧めします。

Ⅳ-4.紹介いいただく医療機関の方へ

神経心理学的検査の結果

脳血管障害の後遺症の中で、運転再開の課題となるものに身体障害、高次脳機能障害があります。現在の高次脳機能障害の状態を把握するため、過去2カ月以内に施行した、神経心理学的検査の結果(MMSE,HDSR,Kohs,BIT,TMT)についての情報提供をお願いいたします。

当院における運転支援が困難となるケースについて

合併症や使用薬剤によっては、当院の運転支援では対応できない場合があります。情報提供いただいた紹介状から、運転支援を行う上で課題が大きいと判断した場合は、問題点について貴院に相談させていただくことがあります。

以下に、当院における運転支援が困難であった事例を示します

  • 統合失調症,躁うつ病,アルコール中毒といった精神疾患を合併する場合
  • てんかんを合併し、当院以外で継続的な治療が行われている場合
  • 抗てんかん薬,向精神薬といった運転禁止薬を内服する場合

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<脳血管障害>

Ⅰ.病気と運転

Ⅰ-1. 法律改正の経緯
Ⅰ-2. 一定の病気等
Ⅰ-3. 法律的解釈
Ⅰ-4. 現在の課題
道路交通法を中心とした法律の解説を通して、脳血管障害と自動車運転の関係について説明します。

Ⅱ.脳血管障害後の運転再開の流れ

Ⅱ-1. 一般的な運転再開の流れ
Ⅱ-2. 自動車運転に必要となる基準
脳血管障害を発症した後の運転再開の手順と、自動車運転に必要となる基準について説明します。

Ⅲ.当院における運転支援

Ⅲ-1.過去の経緯
Ⅲ-2.当院における運転支援
Ⅲ-3.運転支援のポイント
医療機関における運転支援には➀自動車運転リハビリテーション,②運転適性の評価の2つの意義があります。当院は自動車運転リハビリテーションに力を入れており、運転支援の詳細について説明します。

Ⅲ.当院における運転支援

Ⅲ-1.過去の経緯
Ⅲ-2.当院における運転支援
Ⅲ-3.運転支援のポイント
医療機関における運転支援には➀自動車運転リハビリテーション,②運転適性の評価の2つの意義があります。当院は自動車運転リハビリテーションに力を入れており、運転支援の詳細について説明します。

Ⅳ.自動車の改造

Ⅳ-1.運転補助装置 ~ 当院における導入事例より
Ⅳ-2.自動車運転に必要となる基準
Ⅳ-3.自動車改造費の助成
身体障害に対する運転補助装置を用いた運転支援と、自動車改造費の助成制度について説明します。

Ⅴ.運転免許の自主返納と運転経歴証明書

運転免許証を自分の意思により返却する運転免許の自主返納と、返納後に身分証明書として交付される運転経歴証明書について説明します。

Ⅵ.過去実績

Ⅵ-1.当院における運転支援
Ⅵ-2.学会発表
Ⅵ-3.研修会
当院における運転支援の過去成績、以前に実施した学会発表と研修会について説明します。

Ⅶ.相談窓口

Ⅶ-1.運転支援の概要
Ⅶ-2.問い合わせ窓口
Ⅶ-3.当日に必要となるもの
Ⅶ-4.紹介いいただく医療機関の方へ
当院の運転支援を受ける際の受け入れ手順について説明します。